「大人のADHD」セミナーで学んだこと。講師 勝間和代さん
「Know Yourself, Know ADHD~すべては、自分の特性を知ることから」セミナー 10月29日(土) に参加してまいりました。
講師: 勝間和代さん
出演者:
昭和大学医学部精神医学講座 教授 岩波 明 先生
NPO法人DDAC(発達障害をもつ大人の会)代表 広野 ゆいさん
NPO法人えじそんくらぶ 代表 高山恵子さん
近年、私はADHDのお子様がいらしゃる親御様とお知り合いになりました。その頃、通称くるみさん(西村紀子)のミッションステートメント「子育て支援」をうかがっていたので、いてもたってもいられず、両者をつなぎ、子育て支援の会【マリア会】を発足いたしました。私は発起人で、実務活動はくるみさん。講座やカウンセリングなどの活動をなさっています。
このような経緯もあり、大人のADHDの現況を知りたく、参加しました。
以下、まとめてみました。
1、大人のADHD患者さんが、社会で困ること
◆ まず、下記の2つについての症状
ASD : 自閉症スペクトラム障害
・ アスペルガー症候群(医師などの間違った決めつけも多く、実際はADHDであることも)
・ 対人関係、社会性において弊害
・ こだわりが強い
ADHD : 注意欠陥・多動性障害
・ マルチタスクが苦手
・ 落ち着きがない
・ 感情のコントロールができない
・ 内面の落ち着きがない
・ やりたくてもできない
◆ ADHDについて
不注意さや多動性、衝動性を特徴とする発達障害です。
・ 学歴に関係ない
・ IQは平均以上、周りからみると頭がいい場合がある
・ 良い環境とは? ワンマンプレー、グループ活動はまわりのサポートが必要
・ 神経伝達物質の障害と言われている、まだ研究中。ノルアドレナリンが足りないとも言われている
・ 情報不足のため、診断が難しい
ADHD Wikipedia
◆ 治療について
自分の行動特性を理解すること
・ 認知行動療法
・ 心理学 療法
”自分を知る、ADHDの特徴を知る”
↓
自分を責めない、自分のせいでない
↓
対処方をとる
◆ 当事者である、パネラー出演者の場合
高山さん
・子供の時から、忘れっぽい、おっちょこちょい
・大学で薬学を学ぶ→ 就職 → 業務がストレスで1年で退社 → 米国留学中にADHDだと知る → 診断で対処方がわかり安心→ 今はえじそんくらぶを設立し、ADHD者を支援
広野さん
・小学校時代から忘れ物が多い
・計算ができないのに金融に就職
FP資格を持つ→ 業務がストレス→ 最初の診断はうつ、その後ADHDと診断される
◆ 特性を能力にすればいい
・落ち着きがない→ 動きが早い、パワフル
・不注意(他のことが気になる)→ 多数のことが考えつくアイデアマン
・多動症なら→ 行動力があり
◆ よくあるパターン
・二次障害: 対人関係の失敗→うつ状態→うつ病
・学生時代はなんとか乗り切ったが、社会人になり、マルチタスクなどのストレスにより、ADHDの症状が表面化する場合
・現状は、ADHDを受け入れない企業があり、自主退社のパターン
2、大人のADHDをどうサポートするか?
◆ 対処法
・特性を理解する→ 本に書いている対処法をしてもダメな場合、診断へ
・良いサポーターに声がけをして、弱いところをカバーしてしてもらう
・共通目標を持って、仲間と行動する
・本人が、どこで、なにで失敗しているのか理解して、その状況にもっていかない
・昼夜活動の乱れを直す。規則正しい生活
・投薬と家族のサポートでずいぶん良くなる
・上手くいく条件を探す。存在を傷つけることを、自分自身に言わない、他人に言わない
・多動多面が活きる仕事を選ぶことが、自分と他人を幸せにする
◆「障害者差別解消法」とは?
・企業は、精神障害も、身体障害と同じく配慮をすることを義務づけられている
が、この法律の前に、ADHDの啓発から始めなけれいけないのが、現状である。学校でも、ADHDを知らない先生も多い
・配慮するとは、特性を活かせる業務に変わるなど
ありとあらゆる多様性を受け入れない、多様性を受容しない企業は、今後生き残れないでしょう。という感想を抱きました。
3、Q&A : Q (参加者)& A (勝間さんと出演者)
質問に、多くの方々が手をあげました
・ ADHDに向いている方は? マネージャーかプロフェッショナルか?→ プロフェッショナル
・ ADHDの子供に一言いうなら→ 忘れものは気にしないで、助けをもとめて
・ 投薬の副作用、依存性はあるか? → 報告なし
・ 断捨離のリバウンドはないか?→ かたずけられないなら、捨てる
・ 企業の配慮とは→ 細かい仕事をさせない
・ 集中できない人の学習方法は→ いかに短時間で効率良く学習するか自己研究する
4、まとめ 私ができることは?
情報を提供すること
・まわりで、ADHDの可能性があり、仕事で悩んでいる方に、診断をすすめる
・障害者差別解消法があることを教える
・写真の小雑誌でも情報が受け取れること
・エジソンやピカソもADHDだったこと
「周囲のサポート」が大事とのこと、良きサポーターになれるよう、私自身のADHD知識を増やしていきます。
米国在住の日本人友人のお子様がADHDです。彼女曰く、日本ではADHD患者の対処がずいぶん遅れていると話していました。
「他者の特性を理解しあえ、多様性を受け入れやすい日本社会」であってほしいと強く願うので、私ができる小さいことから行動していきたいと思います。
他者からの深い受容は、人を救い、勇気を与えると信じてやみません。
そして、私のセミナーの趣旨である:
「人はみな独自の個性を持ち、優秀であるということ」を信じてやみません。
勝間和代さんがモデレーターだけに、さすが、内容の濃いセミナーでした!!
次回 2017年 セミナーのお知らせ
海外在住10年の元国際線CAが教える、世界にひとつのmyライフスタイル
野田千穂
第15回 【東京】2017年1月予定
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世界にひとつのmyライフスタイル 〜リピーター会
野田千穂
第16回 【東京】2017年1月予定
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