ゲノム・遺伝子レベルで考えるライフスタイル。『 ゲノム解析は「私」の世界をどう変えるのか?』著者 高橋祥子さん(PhD) 読書会&講演会
こんにちは
ワーケーション & パラレルワーカーのライフスタイルをもつ、ライフスタイルコンサルタントの野田千穂です。
『 ゲノム解析は「私」の世界をどう変えるのか?』の読書会に、神田昌典さんが代表取締役 アルマ・クリエイションのオフィスで参加してまいりました。著者 高橋祥子さん(PhD) 、第一線の研究者(東大博士)で (株)ジーンクエスト 代表取締役であり、注目の若手起業家です。後半1時間は、その高橋さんの講演会つきという内容の濃いイベント。私が今知りたい!を十分満たしてくれた金曜の夜でした。
まずは用語について
私の興味は
ライフスタイルやキャリアを構築するのに、健康ありき、生命ありきと実感している私。「ゲノム・遺伝子レベル」から、折り返し人生を考えたいと思っていました。
生命科学で今何が起きているのか? 寿命はわかるのか?人類はどこまでコントロールできるのか? を知ることができる書籍です。
〜 以下、高橋さんプレゼンから〜
高橋祥子さん(PhD)の経歴
学問を極めてから、在学中に個人向けゲノム解析ビジネスでスタートアップした方。
京都大学 農学部卒
東京大学大学院 農学応用生命科学研究所で生命科学の研究を、計12年間携わる。
研究が大好きで、研究室のメンバーといつもディスカッションしていたことは
- 研究成果を世に発信できるか?
- どうしたら研究を加速できるのか?
そこで、大量のゲノムデータを集めて解析していくことにより、研究を加速できると考え、社会をより良くしたいという想いで起業なさったそうです。
(株)ジーンクエストのついて
【ミッション】
「遺伝子解析で、豊かな社会を。」
遺伝子の研究を推進し、正しい使い方を広め、人々の生活を豊かにすること。
それがミッション。
[blogcard url=”https://genequest.jp”]
【ビジネスモデル】
ビジネスモデルは、「ゲノム情報プラットフォーム」をベースに
個人のゲノム解析サービスを行う
↓
大量のゲノムデータやアンケートが蓄積される
↓
そのデータを活用して新しい研究ができる
↓
その成果を、また個人にフィードバックしていく
このサイクルをまわすことによって、研究が加速していくと考えました。
アメリカでは、2006年から個人向けゲノム解析サービスが始まっていたとのこと。昨今、不透明な根拠でゲノム解析サービスを始めている企業がある中で、高橋さんは
- 研究成果をしっかり世に送り出したい
- 大学の研究では大量のデータが集まらない
ことから起業したそうです。
今では大学内で比べられものにならないほど、研究が10倍加速しているので、本当に起業して良かった!とおっしゃっていました。
遺伝子解析で何がわかるのか
【検査手順は】
- インターネットベースで提供
- キットが届き、唾液を採取してポスト投函
- 検査結果は専用ウェブサイトのマイページ上で遺伝子がわかる
【約300項目以上を解析】
- 体質を知る: ex お酒が飲めるか飲めないか、お酒でがんリスクが高ければ飲まない選択をする
- 健康リスク: ex 自分の特定病気リスクがわかるので、自分に合った予防方法をおこなうと効率がよい
- 祖先解析
- 遺伝子カウンセリング
自分の将来のリスクを知ることで日常の細かい行動変容に落とすことができます。そのための情報提供ツールとして、この個人向けサービスを活用します。
どの部分の遺伝子を解析して、どういう科学的根拠に基づいて情報を提供しましたという説明があるそうです。こういう情報を明確に開示していない企業もあるとのこと。
人のゲノム配列は一生変わらないといわれていますが、人間の知識はどんどんアップデートされている。国内外で、新しい論文が随時発表されているということ。この情報と知見をクライアントに、無償でアップデートし開示していくことが、高橋さん曰く誠実な対応とおっしゃっていました。こういう対応をしている企業は、ジーンクエストだけだそうです。
遺伝子解析でどこまでわかるのか
病気と体質は、遺伝要因と環境要因の両方に寄与します。
遺伝要因がどのくらい寄与をしているかはものによるとのこと。
例えば
乳がん: 遺伝要因が非常に高いので、環境要因でなかなか防げない
肺がん: 遺伝要因が10%、喫煙しているやストレスがあるなどの環境要因が加わる
遺伝子情報が100%のものは提供していない、診断行為になってしまうから。
何を提供しているのかというと、
環境要因も遺伝子要因も両方寄与しているからこそ、自分の行動で予防できるものを提供している
パーソナルゲノムの時代でもたらすメリットとリスク
【メリット】
個人に合った治療法を施していくという医療システムができてきている。また幅広いヘルスケアの領域に広がってきている。
今まで寿命が伸びてきた経緯
栄養の発展
↓
医療の発展
↓
予防の発展 (いまここ)
【リスク】
知ることのリスク
例えば
がんのリスクを知ることによってその人がうつに陥ってしまう。
差別の助長: アメリカでは保険と雇用で使われることがあり、遺伝子差別禁止法の法律ができました。2018年で10周年になるそう、さすが先進国アメリカ。日本ではまだそういう法律はありません。
私も賛同した高橋さんの想い
みなさんにメリットを知っていただき、どういう課題があって、それをどう建設的に解決していけるかを考えていただきたかった想い でこの本を書いたそうです。
左から
ご一緒した友人(高橋さんと同大学学部の同級生でした)。高橋祥子さん わたし
パーソナルゲノム事業の方向性
- アメリカはどんどん進んでいる、流行っている
- 欧米は、遺伝子分析による恋愛マッチングサービスもある
- 欧米の集団と日本とアジア人の遺伝的なバックグラウンドが全く異なる
今世界のゲノムの研究の8割は欧米人なので、これからアジア人日本人のゲノムデータを価値化していくことが大事という状況
日本人のゲノムが同一で均質なので、研究に向いていると言われている。誰もデータベース化していないので、それを高橋さんはチャレンジしていきたい、強い想いを持っています。
研究に向いている日本人のデータは、財産みたいなものなのでもったいない。そのデータを活用して世界に発信していきたいそうです。
ここでもう一度、ジーンクエストのミッションを
遺伝子解析で、豊かな社会を。
遺伝子の研究を推進し、正しい使い方を広め、人々の生活を豊かにすること。
(この意味を理解できたとき、未来がさらに明るくなり、私もわくわく!すばらしい志に、心から拍手喝采をおくりました。)
【ひとりの全ゲノム解析を読むコスト】
2001年 100億円
今や10万円以下
ゲノム解析技術の急速な発展は一目瞭然です。
私が遺伝子解析サービスを活用するワケ
自分の約300項目の解析結果が知れるなんて、なんてわくわくするのでしょう!!
個別化大好き、まずは自分を知る!
- リスクを知って、その課題にどう向き合うか。それをどう建設的に解決していくかを考える
- 体質を知ち、生活習慣を見直して最適化、パフォーマンスを上げたい最上志向
環境要因があるので、遺伝子要因で100%ではないとのこと。
余白を残した可能性で、体質見極めて、効率良く生きる! ポジティブな私らしい考えでしょうか。
この夜、なんと「遺伝子解析キット」を特別価格でご提供くださり、思わずうれしい!と声をあげてしまいました♪
▲ 購入した遺伝子解析キット
あなたはどちら派ですか?
遺伝子解析サービスを活用する派
または
知るのが怖いので、知りたくない派
さいごに
高橋祥子さんの言葉で心に残ったこと
まわりの死、自分の死が悲しく思うのは、予期せぬタイミングで思ってもみない理由で迎えるから。将来的には死を自分の好きなタイミングでデザインしていけるのではないかと、個人的に思われているそうです。300年後ぐらいには。
その言葉から、私はいつ死を迎えても心残りないよう、生き抜きたいと強く考えました。悩んでいる時間などありません、もったいない。
現在のゲノム解析状況を把握でき、生命科学のテクノロジーによって生まれる未来に触れられ、スッキリした気分でした。
1か月後には、私の300項目の結果がわかります。
そのデータから生活習慣をどのようにアップデートしていくか、ブログで自己開示できたらと考えています。
私はゲノム・遺伝子レベルから、ライフスタイルやキャリアを再構築し、折り返し人生を考えていきます。
遺伝子解析で、豊かな社会を。
つづきブログもよろしければ
遺伝子解析結果が届きました!
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